結婚相談所の発信にはバイアスがある?情報を読むときに気をつけたいこと

視点

婚活の情報、あふれてるけど……本当に信じて大丈夫?

婚活を始めると、気になるのは「どうすれば結婚できるのか」という情報ではないでしょうか?
今ではYouTube、ブログ、SNSなど、あらゆるメディアで婚活に関する発信が行われており、参考になる意見も多く見かけます。特に、結婚相談所からの発信は説得力があり、思わず「やっぱり若い方が有利なんだな」「私って高望みしてたのかも……」と感じてしまうこともあるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。その情報、どんな立場の人が、何のために発信しているのか、意識したことはありますか?

今回は、特に結婚相談所の発信について、その特徴や背景にある事情を読み解きながら、婚活中の私たちが情報とどう向き合えばよいかを考えてみたいと思います。

先に結論:情報に「目的」があることを意識しよう

結婚相談所の発信がすべて間違っているわけではありません。むしろ、多くのデータや現場の知見に基づいた有益な内容もたくさんあります。

ただし、それらの情報には「発信者側の目的」が含まれていることも確かです。だからこそ、鵜呑みにせず、ちょっと引いて読む視点も大切です。特に以下の3つのポイントは要チェック。

  1. 若い方が有利、は本当だけど営業トークでもある
  2. “高望み”という言葉には、暗黙の前提が潜んでいる
  3. 結婚“できる/できない”という言い回しは注意が必要

それぞれ詳しく見ていきましょう。

参考:ブロガー・YouTuberによる体験談の背後にあるかもしれないバイアスについてはこちら


結婚相談所の発信力とその背景

なぜ結婚相談所の発信は目立つのか?

婚活情報の中で、もっとも目に入りやすく影響力があるのが「結婚相談所」の発信です。なぜなら、彼らは“企業”として、明確な目的を持って情報を出しているからです。

  • 広告予算がある:検索エンジンやSNSで上位表示されやすい
  • ノウハウがある:見出しや内容も多くの人の目を引くように設計されている
  • 動機が明確:入会してもらうことで収益になるため、継続的に発信を行っている

つまり、情報の正しさとは別に、「どう伝えれば人が動くか」を熟知したプロが発信しているという点で、かなり強力なのです。

一方で、個人の発信者は?

YouTuberや個人ブロガーも、婚活に関する意見を発信していますが、彼らはより自由に、自分自身の体験や価値観をベースに語っているケースが多いです。とはいえ、YouTubeの場合は広告収益を得る仕組みがあるため、「話題になりそうなトピック」や「バズりやすい意見」に寄る傾向もあります。

いずれにしても、情報にはそれぞれの発信者の立場や動機がある。それを知っておくだけで、情報の受け取り方が変わってきます。


よく見かける結婚相談所の主張とその背景

「若い方が有利」——確かにそう。でも……

結婚相談所がよく言う「若い方が有利」というメッセージ。これは統計的にも事実です。年齢が若いほど選ばれやすいという傾向は、男女問わず存在します。

しかし、それは「だから今すぐ入会を!」とつなげたい、営業トークでもあります。

もちろん、年齢を重ねるほど選択肢が減る傾向があるのは事実として受け止めるべきでしょう。でも、年齢だけがすべてではありませんし、焦らせるようなメッセージには注意が必要です。あなたのタイミングで婚活を進めていいのです。


「高望み」とは誰が決めるのか?

「高望みをやめましょう」——これもまた結婚相談所でよく耳にする言葉です。

確かに、極端な例(収入や年齢に大きな差がある相手を希望するなど)は、現実的ではないと伝えることは必要かもしれません。

しかし、そこには“あなたに釣り合う相手はこのくらい”という一方的な前提が含まれていることがあります。

中には「年齢差〇歳=年収〇万円」という、ちょっと極端な“方程式”まで見かけることもありますが、それがあなたの人間的価値を表しているわけではありません。

結婚相談所は成婚というゴールに向けて効率よく動くため、“確率の高い組み合わせ”を提案します。だからこそ、「理想を下げて現実を見よう」と言いたくなるのです。

でも、それはあくまで“市場価値”という視点であって、あなたの“人としての魅力”や“価値観の相性”とは別の話。何を優先するかは、あなた自身が決めていいのです。


「結婚できる・できない」ではなく「結婚する・しない」

結婚相談所の世界では、「結婚できる人」「結婚できない人」といった表現がよく見られます。

でもよく考えてみてください。結婚は能力や資格ではなく、“選択”の問題です。

結婚相談所には「結婚したい人」しかいないため、そういった視点で物事が語られがちですが、世の中には「結婚したくない人」も「今はしないと決めている人」もたくさんいます。

それが見えなくなると、「自分は結婚できていない」「何かが足りないんだ」と感じてしまう危険もあります。


まとめ:情報の“背景”を見る力を持とう

婚活中は、不安や迷いがつきものです。だからこそ、「誰かの正しそうな意見」にすがりたくなることもありますよね。

でも、情報の裏には「発信者の立場」や「目的」がある。それを意識しておくだけで、必要以上に落ち込んだり、焦ったりしなくて済むはずです。

結婚相談所の情報は、時に有益なヒントをくれます。けれど、それをどう解釈し、どんな相手とどんな未来を築くかは、あくまであなたが選ぶこと。

私たちは、ただ「成婚する」ためではなく、「幸せな人生を選ぶ」ために婚活しているのですから。

どうか、自分の価値を他人の目や市場の価値観だけで測らないでください。あなた自身の気持ちや理想にも、ちゃんと耳を傾けていいんです。

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