はじめに:婚活で出会った意外な価値観
自分の譲れない条件を知っておく必要性や、誰かと長く深いお付き合いに入る前に考えておくべき一般的な事項については以前いくつか記事を書いたのですが、実際に婚活してみると、聞いたことも考えたこともなかった価値観に触れることがあります。
私の場合は「好きの度合いは付き合いたてがピークで、その後は低下していく」という男性の考え方がそれでした。自分が当たり前だと思っていたのとは真逆の考え方をする男性が複数いたんです。
今回はその体験を共有し、みなさんに「自分にとってのDealbreaker(譲れない条件)」を考えるきっかけを提供できればと思います。
「好きは低下する」という価値観との出会い
具体的なエピソード
婚活中、「好きは付き合いたてがピーク」という考えに3度直面しました。
「好きのピークはいつ?」と私から聞いたことはなく、自然な会話の中で聞いたのが3回なので、さほど珍しい考え方ではないのだと思います。
(また、これは個人の感じ方の問題なので、良い悪いではなく相性の問題として取り上げていること、念のため申し添えます。)
たとえば、ある男性は「付き合いたてが一番相手のことを好きなんだから、今は楽しく過ごそう」と言いました。また別の男性は、「付き合いが長くなれば好き度は下がるものだから、将来、行きたい旅行先が違ったら別々に行けばいいよね」とさらっと話していました。
これらの発言に、私は大きなギャップを感じました。私にとって愛情は、一緒に過ごす時間や共有する経験を通じて深まるもの。付き合いたてのドキドキも素敵ですが、時間が経つほどに相手への理解や信頼が育ち、愛情が強くなっていくものだと考えていました。
男女差が背景にある?
生物学的・心理学的視点
この価値観の違いには、男女の生物学的・心理学的傾向が関係しているかもしれません。
進化心理学では、男性は多様なパートナーに興味を持ち、初期の出会いに強い興奮を感じる傾向があるとされています。一方、女性は時間をかけて信頼や愛情を築く傾向が強いといいます。たとえば、2019年の明治安田生命の調査によると、女性の約7割が「長期的な関係を重視する」と回答しており、男性よりも将来を見据えた関係性を求める傾向がうかがえます。
こうした違いが、「好き」のピークのタイミングに影響しているのかもしれません。男性は関係の初期に強い情熱を感じ、女性は時間をかけて相手への好意を深めていく。このすれ違いが、会話の中で価値観のギャップとして現れた可能性があります。
実際の会話から見える違い
実際に、男性の言う「好き」は、付き合いたての情熱やドキドキに結びつきやすい印象を受けました。一方、私が考える「好き」は、相手との共有体験や信頼感に基づくもの。たとえば、一緒に困難を乗り越えたり、日常の小さな瞬間を積み重ねたりすることで、愛情が育っていく感覚です。この違いが、会話の中で互いの価値観のズレとして浮き彫りになりました。
表現が違うだけ?
「好き」の定義のズレ
あるいはもしかすると、この価値観の違いは「好き」という言葉の定義のズレによるものかもしれません。男性が言う「好き」は、付き合いたての「ドキドキ」や情熱を指している可能性があります。これは確かに、時間と共に低下していくのが一般的ですよね。
私は、付き合いたてのときめきも大切にしたい一方、それ以上に、相手への理解や共有する価値観・体験、信頼関係など、時間と共に育む「好き」を求めるのが婚活だと無意識に思っていました。
彼らが「好き」と表現しているのが「付き合いたてのドキドキ」であれば、長期的な愛情をどう捉えているのかが気になります。言葉の選び方や価値観の表現が、こうしたすれ違いを生んでいるのかもしれません。
すれ違いを防ぐ方法
このような価値観のズレを防ぐには、相手の言葉の裏にある意図を丁寧に探ることが大切です。
たとえば、「あなたにとって『好き』ってどんな気持ち?」「理想の関係ってどんな形?」といった質問を投げかけてみる。こうした会話を通じて、相手が「好き」をどう定義し、どんな将来像を描いているのかを見極められます。
なぜこれがDealbreakerなのか
長期的な関係への影響
彼らが「好きは付き合いたてがピーク」と考える理由を想像してみたのですが、それでも私にとって、その感覚はDealbreaker(譲れない条件、関係を諦める理由)でした。
長期的なビジョンを共有できないと感じたからです。
私は、時間をかけて愛情を深め、共有する経験を通じて絆を築いていく関係を理想としています。だから、「好きは付き合いたてがピークで、その後は低下していく」と言われたとき、将来への希望が損なわれたようで単純に悲しかったです。私が求めているものを、この人は求めていないんだな、と思いました。
この価値観自体が悪いわけではありません。
ただ、それを一応はパートナー候補である私に伝える感覚に共感できなかったし、「今が一番楽しい時期だから」と強調する発言からは、長期的な視点や、時間をかけて人を好きになるという発想が見えづらかったです。こうした違いは、結婚生活を共に築く上で大きな障害になる可能性があると感じました。
「付き合いたてのドキドキ」を「好き」と定義している場合、時間をかけて育む愛情を軽視している可能性があります。価値観の違いが結婚生活のビジョンにどう影響するかを考えると、この点は私にとって譲れないものでした。
まとめ:自分に合う価値観を見極める
婚活は、相手の価値観を知り、自分の大切にしたいことを見つける貴重な機会です。「好きは低下する」という考えに直面したことで、私は「時間をかけて愛情を深める」関係を求める自分の価値観を再確認できました。みなさんも、婚活を通じて「これは譲れない」と思うDealbreakerを見つけることがあるかもしれません。
そのときは、相手とじっくり話し合い、言葉の裏にある価値観を探ってみてください。「好き」の定義や将来のビジョンを共有することで、理想のパートナーに一歩近づけます。自分の価値観を大切に、前向きに婚活を進めてください。
その他もっと一般的なDealbreakerについては別の記事で詳しく紹介しています!





